プロジェクトコラム
ハウスメーカー、保険代理業者、貸金業者、更には地方銀行に至るまで、さまざまな業態の企業と提携を進めているNEOBANK®の銀行代理業。提携先の企業毎の強みを活かし、全国に住宅ローンの販売拠点を創設する。そのために、事業開始に必要な監督省庁への許可申請や、お客さまに対し迅速なローン審査結果の回答を実現するための施策など、さまざまな取組みにチャレンジしました。
PROJECT COLUMN
ハウスメーカー、保険代理業者、貸金業者、更には地方銀行に至るまで、さまざまな業態の企業と提携を進めているNEOBANK®の銀行代理業。提携先の企業毎の強みを活かし、全国に住宅ローンの販売拠点を創設する。そのために、事業開始に必要な監督省庁への許可申請や、お客さまに対し迅速なローン審査結果の回答を実現するための施策など、さまざまな取組みにチャレンジしました。
PROJECT COLUMN
プロジェクトが動き出したのは2016年の10月ごろ。ネット専業の銀行として、直営の支店を持たず、非対面での営業を推進し、住宅ローンの取扱額が伸びているタイミングでした。
高い評価を得ている当社の住宅ローンをより多くのお客さまにご利用いただくためには、当社からの非対面を中心とした直接の情報発信のみでは不十分であり、他業種と連携し、あらゆるチャネルから営業活動を行う必要があると感じました。その実現方法として銀行代理業制度を利用し、一般企業でも銀行商品・サービスを取扱うことができることを世の中に広く知ってもらう取り組みを進めていくことになったのです。
プロジェクトマネージャーを務めたメンバーは、当時の背景をこう振り返ります。
「新築マンションを中心とした非対面での住宅ローン販売が順調でした。ただ、高額金融商品の販売においては、対面で相談したいという顧客ニーズも増えており、更に戸建や中古物件を購入するお客さまのニーズに従来以上に応えるためには、お客さまへ対面で接客できる企業とのタッグは欠かせないと考えました。パートナー企業に対し、当社の立場として銀行商品の取り扱いをお任せするために、銀行代理業のライセンス取得と我々が持つ銀行機能を担っていただくための施策を並行して進めることが、プロジェクトの中心でした」
銀行代理業を始めるには、金融当局からの許可が必要です。
主に提携を進めたのは不動産やブライダル関連業、旅行や家電量販店など多種多様な非金融企業。新しい事業を始めるための人材配置やシステム導入など、態勢の強化が欠かせませんでした。
「許可をいただくために、パートナー企業と共に資料作成を進め、当局と折衝を重ねました。正解がない中、守るべきレギュレーションを意識しながら、どう事業を組み立てるべきかを自分たちで考えなければいけなかった。どんな人員態勢で代理業を進めていくのか、銀行と同じレベルの業務管理を徹底できるのか。お客さまへのサービス提供を、パートナー企業が求めるスピードで進められるのかなど、当社の業務スキームを含めて組み立てていきました。」
その一環としての新しいチャレンジが、銀行業務の一部を代理業者として顧客に提供するための品質管理でした。
代理業者が自社サービスとして銀行サービスを提供する意義は、単に商品を紹介・案内するだけでなく、お客さまが直接銀行へ申込を行うことよりも付加価値を高める点にあります。
「パートナー企業に銀行業務の一部を任せることにより、銀行への申込後にブラックボックス化していたプロセスが透明化され、サービス提供のスピードも上がります。ただ、銀行業の知見やノウハウがない企業にとってはハードルが高い。そこで、銀行代理業者に対する研修・認定試験制度を作ることにしました。研修を受けていただいたのち、認定試験を受けて資格を付与。各企業に一定以上の品質で業務を任せることができるようなフレームワークを作りました。
この業界において、『銀行業そのもの』を全くの異業種にお任することは前例のないもの。それでも取り組めたのは、挑戦を後押しする住信SBIネット銀行のカルチャーがあったからだと思います」
パートナー企業の運営態勢整備から事業の許可申請、研修修了など、さまざまなプロセスを経て誕生する銀行代理業。だからこそ、パートナーシップを組めたときの喜びは大きいと話します。
「金融当局から『事業の許可が下りました』と連絡をもらったとき、開業に不安顔だったパートナー企業のかたが『研修と認定試験制度があったから自信が生まれました』と言ってくださったときは、安堵感と達成感でいっぱいになりました。当社には、初めての試みにも『お客さまのためにやるべきだ!』と手を挙げれば、すぐに検討し実行に向けて動き出すカルチャーがある。最近では『地方銀行』が我々の銀行の代理店として、我々の銀行の住宅ローンや外貨預金等を販売する取組みも開始しました。一昔前では想像もつかないような提携が実現しています。こういった新しい取組みを支えたのが入社1年目のメンバーでして、当局との折衝や社内のミドル部門との調整等を担当しました。新しい取組みを進めるうえで大事なことは新人ならではの新しい目線であり、大きな仕事を任されたことで圧倒的な成長を見せています。そんな変化を体現できることもまた、全社横断なプロジェクトの醍醐味だと思います」
2015年11月に中途入社。前職ではメガバンクのコンプライアンス統括や法人営業を経験。企業文化の異なるグループ会社に勤務したことで、先進性やスピード感のある組織に興味を持ち、転職を決める。入社後は経営企画全般を担い、当プロジェクトでは全体統括を担当した。
2015年4月に中途入社。前職では地方銀行の法人営業を経験。当社の住宅ローンの金利や保障が「圧倒的に優れている」と実感。ネット銀行の将来性に惹かれ転職を決めた。当プロジェクトでは代理業許可取得のための態勢構築および研修・認定試験制度等の一連のスキーム構築を担当した。
※感染対策を行って、取材撮影を実施しています。
※所属は2021年9月末時点のものです。